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【2024年4月】金相場価格デイリーコメント
2024年4月1日(月)9:00
11,982円(+89円)
3月29日(金)のNY金先物はグッドフライデーの祝日のため休場でした。パウエルFRB議長は29日、米サンフランシスコ連銀で開催されたイベントに登壇し、「利下げを急ぐ必要はない」と発言、経済指標を慎重に見極めながら利下げ時期を判断する考えを改めて示しました。好調な米国経済が続く中、インフレ率の低下に確信を持てるまでは、FRBとして早急な利下げに着手しない姿勢を継続する方針です。
2024年4月2日(火)9:00
12,021円(+39円)
4月1日(月)のNY金先物は続伸となりました。祝日をはさみ5営業日連続の上昇によって、ドル建て金価格は過去最高値を更新しています。発表された米個人消費支出(PCE)デフレータが予想通りであったことも金の買い安心感につながりました。東京市場ドル円は151円台中盤からやや後半の円安水準で推移しており、再び152円トライがあるか注目されます。
2024年4月3日(水)9:00
12,188円(+167円)
4月2日(火)のNY金先物は大幅続伸となりました。ドル建て金価格の2024年3月の月間上昇率は約9%に達しましたが、4月に入っても幅広く買いを集める展開が続き、6営業日連続で上昇しています。中国の中央銀行が外貨準備においてドル保有高を減らしており、実体経済の減速懸念から金を購入する動きに加速が見られます。国内金価格は12,000円を超え、連日過去最高値を更新する展開です。
2024年4月4日(木)9:00
12,276円(+88円)
4月3日(水)のNY金先物は大幅続伸となりました。ドル建て金価格は7営業日連続の上昇で過去最高値を更新しています。イスラエルがシリアのイラン大使館を空爆した地政学リスクに加え、予想より弱い米ISM非製造業総合指数が買い材料となり、金相場はさらに上げ足を早める展開となりました。円建て金価格も連日の大幅上昇です。
2024年4月5日(金)9:00
12,169円(ー107円)
4月4日(木)のNY金先物は反落となりました。ドル建て金価格は米新規失業保険申請件数の増加を受けて上昇する場面もありましたが、次第に利益確定の売りが優勢となり3月22日以来の下落です。円建て金価格も3月以降の上昇率は13%を超えており、東京市場ドル円が151円台前半で推移する中、本日発表される米雇用統計が注目されています。
2024年4月8日(月)9:00
12,333円(+164円)
4月5日(金)のNY金先物は大幅反発となりました。注目されていた米雇用統計後の市場反応は金相場にポジティブに働き、ドル建て金価格は発表前のマイナス推移からプラス圏に大きく切り返しました。前営業日の下落幅を倍返しする急騰を見せ、再び過去最高値を更新しています。イスラエル・イランの武力衝突による地政学的リスクの高まりも支援材料となり、安全資産として金が買われやすい地合いが続きます。
2024年4月9日(火)9:00
12,513円(+180円)
4月8日(月)のNY金先物は続伸となりました。イスラエルとイランを巡る地政学リスクの高まりを受けた安全資産買い、中国勢の実需買いといった材料を支援に、ドル建て金価格は過去最高値を更新しています。外国為替市場では、ドル円が152円に再び迫る一時151円94銭をつける場面がありました。歴史的な円安を追い風にして、円建て金価格も連日の最高値更新となっています。
2024年4月10日(水)9:00
12,578円(+65円)
4月9日(火)のNY金先物は3日続伸となりました。本日発表される米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとする利益確定の売りによって、ドル建て金価格の上値は抑えられています。CPIは米国の物価傾向を見極める上で重要なインフレ指標であり、CPIが強い結果であった場合にはFRBの6月利下げ期待が後退し、ドル高が進行する可能性が指摘されています。ドル円相場では円安要因となることから、152円の攻防戦と為替介入への警戒感が高まる展開も想定されるでしょう。
2024年4月11日(木)9:00
12,577円(ー1円)
4月10日(水)のNY金先物は反落となりました。米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り米国のインフレが懸念され、FRBの利下げは9月もしくは年内見送り観測が台頭しています。利下げ期待で買われていたドル建て金価格は、CPI発表後から利益確定の売りに押され下落。また予想以上の3月CPIを受けて外国為替市場では円安ドル高が急加速し、ドル円が一時153円24銭をつけ1990年7月以来34年ぶりの円安水準となっています。円安は国内金価格のプラス要因ですが、為替介入が予想されることから市場の警戒感が一段と高まる展開です。
2024年4月12日(金)9:00
12,822円(+245円)
4月11日(木)のNY金先物は反発となりました。市場予想以上の米消費者物価指数(CPI)で売られた前日の流れとは一転、米生産者物価指数(PPI)の弱い結果を受けて買い安心感が広がり、ドル建て金価格は上昇しました。複数のFOMCメンバーから早期利下げに対する消極的な発言が相次ぎ、当面は経済指標に一喜一憂する相場地合いが続きそうです。153円台前半で推移するドル円相場を支援材料として、円建て金価格は大幅上昇し過去最高値を更新しています。
2024年4月15日(月)9:00
12,756円(ー66円)
4月12日(金)のNY金先物は続伸となりました。1日にイスラエルから空爆を受けたイランは報復攻撃を開始、イスラエルは対抗措置をとる構えで中東情勢のさらなる緊迫化が懸念されています。地政学リスクの一段の高まりから、市場では株式などのリスク資産を安全資産へ逃避する動きが見られ、代表的な安全資産である金は買われ過去最高値を更新しました。外国為替市場では有事の逃避通貨とされるドルや円が堅調でドル円相場は153円台前半で推移。また、国連の安全保障理事会はイランによるイスラエルへの攻撃を受けた対応を協議するため、緊急会合を開催しました。
2024年4月16日(火)9:00
12,954円(+198円)
4月15日(月)のNY金先物は続伸し3営業日連続の上昇となりました。イスラエル・イランを巡る地政学リスクの高まりを受けて、株式などのリスク資産を安全資産へ逃避する動きで金が買われる流れが継続しています。ドル建て金価格は予想以上の米小売売上高で売られる場面こそありましたが、NY連銀製造業景況指数の低下で押し目買いが優勢に。外国為替市場では有事の逃避通貨としてドルが選好され、ドル円相場は154円を超え34年ぶりの円安水準に達しました。為替介入が警戒されますが、ドル円の155円トライは市場の大きな注目を集めています。国内金価格はNY金価格の上昇と円安を受けて買いが優勢です。
2024年4月17日(水)9:00
12,990円(+36円)
4月16日(火)のNY金先物は続伸し4営業日連続の上昇となりました。イスラエルがイランに対して反撃を行う考えを示し、ロシアのプーチン大統領がイランのライシ大統領と電話会談を行ったことが市場に伝わるなど、中東情勢の緊迫化に伴う安全資産の需要の高まりから金は買われました。外国為替市場では有事の逃避通貨としてのドル買いに加え、パウエルFRB議長が利下げ先送りを示唆したことも支援要因となりドル高が継続、東京市場ドル円は154円台後半で推移しています。歴史的な円安が国内金価格を押し上げ、3月以降の円建て金価格は20%を超える上昇率で急伸、過去最高値を更新しています。
2024年4月18日(木)9:00
12,878円(ー112円)
4月17日(水)のNY金先物は反落となりました。パウエルFRB議長が高金利政策の長期化を容認し、利下げ先送りを示唆したことから、金利の付かない資産の金は上値追いが手控えられ売り優勢となりました。緊迫化している中東情勢は、欧米やアラブ諸国がイスラエルに対し本格的な紛争発展を控えるよう促し、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)は最大限の「自制」を呼び掛ける共同声明を発表。外国為替市場ではドル買いの動きが一服し、東京市場ドル円はやや円高ドル安に振れ154円台前半で推移しています。
2024年4月19日(金)9:00
12,936円(+58円)
4月18日(木)のNY金先物は反発となりました。米新規失業保険申請件数が横ばいの結果で労働市場が堅調さを維持しており、早期利下げの正当化は困難であることが改めて確認されました。ウィリアムズNY連銀総裁は米経済の好調さを踏まえると利上げは基本シナリオではないと述べ、ボスティック米アトランタ連銀総裁も「年末まで利下げできる状況にはならないだろう」との見解を示しています。外国為替市場では経済指標や米高官発言を受けてドルが上昇、東京市場ドル円は155円トライが意識される154円台後半の円安水準で推移し、国内金価格の上昇要因です。
2024年4月22日(月)9:00
12,996円(+60円)
4月19日(金)のNY金先物は続伸となりました。イスラエルは米欧や中東諸国からの自制要請を無視し、イラン空軍基地などを狙って報復攻撃を行ったことが伝えられました。しかし、イスラエルは攻撃した事実を認めておらず、このままエスカレートすれば中東情勢は制御不能に陥る恐れがあります。地政学リスクの一段の高まりによって株式市場は利益確定の売りが優勢となり、安全資産へ資金逃避させる流れが強まり金相場価格は上昇しました。4月30日〜5月1日に実施される米FOMCを控え、FRB高官は金融政策に関する発言を自粛するブラックアウト期間に入ります。
2024年4月23日(火)9:00
12,718円(ー278円)
4月22日(月)のNY金先物は反落となりました。イランがイスラエルに報復攻撃を行なわない方針を示し、中東情勢への過度な緊張が緩和される見通しを受けて、金は大幅に売られました。フランスのマクロン大統領が、イスラエルのネタニヤフ首相と中東情勢悪化を回避する方策について電話会談を行ったことも伝えられています。国内金価格の3月以降の上昇率は20%を超え急騰が続いており、短期的には利益確定の売りに押される展開が想定されます。
2024年4月24日(水)9:00
12,668円(ー50円)
4月23日(火)のNY金先物は小幅ながら続落となりました。中東情勢への過度な緊張感が和らぎ、イスラエル・イランを巡る地政学リスクが落ち着きを見せていることから、安全資産から再び株式市場へ資金がシフトする流れとなりました。ドル建て金価格は大きく売られる場面がありましたが、次第に押し目買いが入り下げ幅を縮小しています。東京市場ドル円は節目となる155円が強く意識され、154円台後半の円安水準での推移が続いています。
2024年4月25日(木)9:00
12,681円(+13円)
4月24日(水)のNY金先物は小幅ながら3営業日続落となりました。米耐久財受注が市場予想を上回り、FRBの利下げ先送り見通しを受けて米国債の利回りが上昇、ドル建て金価格の売り要因となりました。中東情勢を巡る地政学リスクへの警戒感は緩和されるも、中国勢の実需買いは続き下値では押し目買いが見られます。外国為替市場では円安ドル高が進行し、ドル円が節目の155円を超えました。25日〜26日は日銀金融政策決定会合が開催されますが、歴史的な円安水準に位置していることから介入警戒感も高まっており、為替の動きが注目されます。
2024年4月26日(金)9:00
12,779円(+98円)
4月25日(木)のNY金先物は小幅な反発となりました。米GDPではインフレ加速が示されFRBの年内利下げ期待は後退、ドル建て金価格の上値を抑える要因となりましたが、テクニカルでは上昇トレンドを継続しており断続的な押し目買いに支えられました。国内では「日銀が国債の買い入れを縮小検討」との報道が伝わり金利が上昇。東京市場ドル円は155円台中盤から後半で推移しています。
2024年4月30日(火)9:00
12,857円(+78円)
4月29日(月)のNY金先物は小幅な続伸となりました。4月30日〜5月1日にFOMCが開催されますが、米国経済のインフレ鈍化が進まないことからFRBは政策金利の据え置きを決める見通しです。4月29日の東京時間・午前中に1ドル=160円20銭台をつけ、歴史的な円安水準をさらに更新する場面がありました。160円台乗せから数時間後には円買い介入観測で円相場は乱高下。ゴールデンウィークの薄商いの中、東京市場ドル円は156円台前半で推移しています。
2024年4月の「金相場価格」マーケットコメント(週間、月間)は、こちらのページに詳しく記載されています
平日は毎日提供している、「金相場価格」2024年4月のマーケットコメント(デイリー)を一覧にまとめました!
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